ひでやん

ブラック・レインのひでやんのレビュー・感想・評価

ブラック・レイン(1989年製作の映画)
3.7
日米のスターが夢の共演を果たし、豪華なキャストで送るポリス・アクション。

NY市警の刑事ニックとチャーリーが昼食で入ったレストランで日本人の刺殺現場に直面するシーンで、松田優作の演技が強烈だった。

彼が演じる日本人ヤクザ佐藤は、触れると切れるような危ない男で鬼気迫るものを感じ、マイケル・ダグラスとアンディ・ガルシアのハリウッド陣二人の存在がかすんだ。

飛行機で日本に護送されるシーンでも、松田優作の不敵な笑みと態度が強烈で記憶に焼き付く。

大坂空港で偽装した警官に佐藤を奪われ、ニックとチャーリーは大坂府警の松本警部補と佐藤を探すことになる。

高倉健さんは、「自分、英語は分かりません」
て、シブイ声でおっしゃるかと思ったら、英語ペラペラだった。

日本とアメリカでは文化も規則も違い、険悪な雰囲気だったが、やがて解り合い、友情が芽生えていくのが良かった。

ヤクザ佐藤はラストで死ぬ予定だったが、松田優作の演技に衝撃を受けたリドリー・スコットは、続編を考えラストを変更したという。

ブラックレインが遺作となってしまい残念だ。
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