私は小劇団があまり好きでない。
映画もドラマも、人より見る方だと思うけど、どうにもあの小さい劇場で、繰り広げられる舞台をどうやって心を置いて見ていいのか不安に駆られ、終始背中がザワザワしてしまう。
この映画もそんな感じだった。
永田にしろ、沙希にしろ、どちらも人として好きになれない。
お互いが一緒にいる時に安らぎが感じられず、後ろめたさと焦燥感で心が常にざらついている。
永田が側から見ればダメ人間なのは、そうだとして、沙希みたいな子も、本当に苦手。
その嫌だ味を演じ切る松岡茉優は本当に巧い役者だと思う。
顕著に感じたのは、下の方で手を振りながら永田に近寄るところとか、前髪をいちいち直す、あの演技。
桐島部活辞めるってよの時もそうだったが、本人と全く違う性格のあの感じを醸すのは巧い。
山崎賢人は、他の作品をみても巧いんだかイマイチよくわからない。
ただ、どんなに小汚い格好をしていても、顔が綺麗さが際立つなぁとは思った。
