てっちゃん

ソー:ラブ&サンダーのてっちゃんのレビュー・感想・評価

ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)
3.3
あまりよろしくない評価してますので(基本、点数高めな私です)、本作を大好きな方は見ない方がいいです。

ついにきてしまった、、、フェーズ4以降の劇場版は全部劇場へ観に行っていたけど、ついに本作は配信で観ることに。

なんでこうなったんでしょ?思い当たるのは、、特にはない。
特にないけど、きっと物語があまりにも大きくなって(ドラマ配信限定というのも大きいのでしょう。だから映画だけだと不完全に終わる)、なんでもありやないかいって思うところもあるのでしょうが、フェーズ4がいつまであって、どこへ向かっているのかが分からないってのがあるんでしょう(思ったらありましたね)。

さてお久しぶりのソー単独作品ということで感想です。

これは面白いのか?と終始つきまとう感じ。
そもそもとして、タイカ・ワイティティ監督さんのギャグが合わないなと思ったのと、キャラの扱いがどうなのよって感じたのが原因なのかな。

フェーズ4って監督の個性がかなり出ているなと感じていた中でのワイティティさんだったので、それはそれは底抜けに明るい感じで良かったんです。

何よりも、ゴアってキャラクターが(演じたのがクリスチャン・ベイルさんの時点で間違いないでしょって感じなんだけど)すごく魅力的なヴィランなんですよね。

"神を信じてたが神に裏切られ神を皆殺す"ってすごく良いじゃない!って感じ。
それを原型ないクリスチャン・ベイルさんが演じるわけだけど、演技力がすんごいから感情移入するのよ。
なんでこんな説得力ある演技をみせられるのだろう?彼が出てくると空気が変わるもんな。

しかしその魅力的なテーマが本作では活かされることもなく、ワイティティさんギャグてんこ盛りで展開されていきます。
するとゴアというキャラの魅力も自然となくなり、むしろゴアが浮いているような存在になってしまっている。
確かに重苦しい雰囲気にならなくて、80'sロックサウンドに彩られていくのは良いもんなんですよ、でもこれって本当にこの物語が進むべき方向だったのかなって感じを受けた。

このゴアを始め、主要キャラの扱いもどうなのよ。
ジェーンの扱い方なんて、あまりにも引っかかること多数。
もっと活躍をみたかったし、最後の結果はああなるとしても、あまりにも彼女が不憫に感じてしまった。

そうか、、と思って茫然としたままエンディングを迎えて、エンドロール後のおまけで「はい?」となってしまい、何でもありじゃねえか!と思ってしまって、感情ジェットコースター状態。
そこもワイティティさんギャグで押してくるので、もう勘弁して下さい状態。

ヴァルキリーもどうなのよ。
魅力たっぷりなキャラな筈が、なんとも薄っぺらいキャラになってしまっているではないか。
エターナルズのキンゴみたいなことなの?
そうさせる説得力や必要性が全く伝わってこない。

ゼウスのくどいギャグ、変な鳴き声のヤギを多用する感じ、、気になったらどんどん気になっていってしまう感じ。私には合わないギャグがてんこもりだったな。

しかも本作は主要キャストやワイティティさんの子供さんたちが出演しているとのこと。
とても微笑ましくて良いよね!!って言いたいところだけど、そんな馴れ合いはいらないと思うのが正直なところ。
狭量だね、、と思われるかもしれないが、本作の弛緩しきった空気感はこういったところからも出ているではないでしょうか。

散々なこと書いてきたけど、そりゃマーベルだからそのへんの映画を観るテンションで挑むわけはなく、”期待”して観るわけですが、その”期待”のしすぎがダメだったんかな。
てっちゃん

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