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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバーのhiroyokoのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

RIP チャドウィック ボーズマン。
彼が亡くなった事実を、ブラックパンサーという彼のアイコン的映画にどのように昇華するのか。
ドラマがリアルと呼応する、ティチャラの喪失を、母、妹、恋人、仲間と幾重にも語り、主人公 シュリが乗り越える物語。敵役のタロカン帝国の造形がとても良い。西欧による支配、簒奪の歴史を踏まえた、メソアメリカ文化を色濃くした表現。そして、もう一人の主役といえる、ネイモア。思わずネイモアを応援したくなる位、魅力的。アクションシーケンスも飛翔感があり、カッコ良い。この二人が戦う状況になるのが、重い。アメリカに代表される北半球世界による戦略資源たるビィブラニウムの簒奪を目論むことが背景として描写され、北半球と南半球の格差課題を伝える。結果、南半球世界の文化圏同士で戦争が起きるのは、リアルでなんともシンドイ。赦すことのラストは、救いだった。
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