良かったとこ1 説話の語りの心地よさ
ジンによる3つの説話とアリシアによる学生時代のイマジナリーフレンドの物語が、目新しくないのに飽きずに見られる。編集のテンポが良いことと、イドリス・エルバやティルダ・スィントンのナレーションがマッチしていた。
良かったとこ2 メタフィクション展開
物語を語るということに自覚的なストーリーで、物語の構造がもたらす意味や、人が物語を求めるのは何故なのかといったメタ的な話がたびたび出てくるのは捻りが効いていた。
ダメだったとこ1 終盤のグダグダっぷり
前半に語られていた物語に比べると、終盤ロンドンに来てから明らかに失速していた。まず、ロンドンで撮影できなかったことが響いたのか、生活感が全くない描写が続く。隣家の偏屈者との言い合いのような、これまで出てこなかった設定が突然出てくる。さらに、シーンの切り替えもフェードアウトばかりになり、着地点を見出せないままエピソードを羅列しているようになってしまった。
ダメだったとこ2 ティルダ・スウィントンとイドリス・エルバの相性
二人ともナレーションは上手いけど、残念ながらこの二人の関係が変わっていくような相性の良さが見られなかった。終盤の展開が唐突に見える理由の一つが二人の相性の悪さだと思った。
