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アラビアンナイト 三千年の願いのHKのレビュー・感想・評価

3.5
「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!」
・・・古い。
「アイアイサー、ご主人様!」
・・・・・・もっと古い。

というわけで、今回は魔人役のイドリス・エルバと、人間役のティルダ・スウィントンを見てきました。

舞台は現代、物語論の研究家(ティルダ女史)が講演のためイスタンブールを訪れ、そこで古いガラスの小瓶を手に入れますが、ホテルの部屋でその瓶を電動歯ブラシで洗ってみると突如として魔人が出現!
「呼ばれて飛び出てジャジャ・・・」 しつこい?

出ました、3つの願い!
魔人の定番ですね。
魔人はご丁寧に願い事をする上での注意点など詳しく説明します。
しかし相手は強者のティルダ女史ですから、すんなりとは願いを言いません。
3つの願いを叶えないと幸せになれないらしい魔人は少し焦り気味に・・・

本作は意外やホテルの一室での女史と魔人との会話劇でありラブストーリーでした。
それでも会話の中で、キラびやかな魔術や夢物語も描かれますが。
それでも私のように、"三千年の願い"を"三千年の呪い"と勘違いして観ると戸惑うことに。

やはりジョージ・ミラーはファンタジーの人なんですね。
フィルモグラフィーを眺めると、1本だけ実話を基にした『ロレンツォのオイル/命の詩』(未見)を覗いて全てファンタジーと言っていいようです。

ところで、これまでに私が観たティルダ・スウイントン出演の映画は、怪しい魔物とかエイリアンとか人間じゃない役の場合は面白い作品が多く、人間役だといまひとつの印象。
では今回はというと、本人は人間役ですが相手が魔人のため影響を受けたのか、かなり妖しいエネルギーも感じられます。

やっぱりこの人、人間のフリして女優なんてやってますが、私は前々から実は人ではないと踏んでいます。
そうならば、いろいろと辻褄も合いますし。

魔法の小瓶はX線に通しちゃダメなんですかね。透けて中の魔人が見えちゃうから?
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