みじんコ

シン・ウルトラマンのみじんコのレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
3.0
【デッカーが楽しみ!だそうです…】


ネットで「子供も楽しめる映画」という評判を聞き、我が家の7歳の娘ちゃん(ウルトラマンギンガ、X、トリガー好き)を連れ、私(昭和ウルトラ好きおじさん)と2人でシン・ウルトラマンを観にいってまいりました。その際の娘ちゃんの反応をレポートさせていただきます。

ネロンガ戦「この怪獣、Zの最初に出てた奴やね!透明になるやつ!」と娘ちゃん嬉しそう、彼女に取ってのネロンガの原典はZなんだな~と作品を越えてキャラクターが生き続けている事に感動。

一転、ガボラ戦では「この怪獣目どこ?目どこにあんの?」と怯え出し、ドリルでウルトラマンに襲いかかるガボラの戦闘マシーンぶりに「怖いわ!こんなん見たくない!」と戦いが終わるまで目を背けていました。

TVで親しんでいる着ぐるみ怪獣とは違い「愛嬌」や「温かみ」ある種の「ユルさ」が失われたCGキャラ同士のガチバトルは彼女には恐怖でしか無かったようです。

ザラブ戦では「こいつペラッペラや!ペラッペラやで!」と嬉しそう、夜空を駆けるウルトラマンの姿には「すご~」と素直に驚いていました。(娘はこのあたりが一番楽しんでいた様に思います。)

その後のドラマパートはひたすら退屈だったみたいで、大人のファンには大人気のメフィラスのくだりは終始「無」の表情、足をバタバタし始め映画に飽きている様子でした。

ゼットン戦では「でかっ!」と巨大なゼットンに驚く娘ちゃん、その後集中砲火を浴びて撃墜されるウルトラマンの姿に「ウルトラマンかわいそう…」と意気消沈、第2戦の「1mm秒でブン殴る」のセリフに「グフフ」と喜んだのも束の間「なぐれ~!」と前のめりで見ていたものの、特に殴る描写も無く、不思議空間でなんたらかんたらが展開している間は完全にダレてました。

一方、父は映画のクライマックス、感極まって涙が溢れそうになった所を娘に気付かれ「おとうさん悲しいの?拭いてあげるね」と自分のハンカチを取り出し、私の顔をフキフキ、そんな娘の優しさでさらに感動が上乗せドン!で情け無くも涙線崩壊してしまいました。

そしてエンドロールが始まると同時に「早よ帰えろ!」と席を立つ娘ちゃん「映画どうだった?」と聞いたら「長い!長すぎるわ!」と「なんか古いくさい!古くさい!」を連呼され、ニュージェネウルトラマンの映画を観た帰りはいつもニッコニコの娘ちゃんとのギャップに面食らう私。

「トリガーの映画の方が良かった!」と言う娘ちゃんに「おとうさんは結構おもしろかったけどな…」と不服げに漏らすと「わたしもまぁまぁおもしろかったよ!」と7歳児にフォローさせてしまう始末、リアルタイムでTVのウルトラマンを楽しんでいる幼児には退屈な場面も多かった様ですが、テンションがコロコロと変わる娘の姿を眺めながら、幼少期にウルトラマンが大好きだった頃の自分の姿を重ねて観る事のできた父には忘れがたい映画体験になりました。
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