みじんコ

アンテベラムのみじんコのレビュー・感想・評価

アンテベラム(2020年製作の映画)
4.0
感想は『怒っとる、激しく怒っとるのう…』

所謂「それでも夜は明ける」「マンディンゴ」らの系譜に繋がる、黒人奴隷200年の時を経て尚も止まない差別を告発する映画なのだけれど、

元々黒人を差別する様な層がこの映画を好んで観るとも思えないし、黒人系の観客(特に富裕層)に向けて「怒りを、憤りを忘れるな、戦え!差別と戦え!」と鼓舞する役割をおっているの作品なのだろうと思う。

画面から迸り出る作り手の「怒り」に当てられて観ていてグッタリと疲れる。ドイツ産のナチス映画と同じく、これからも永遠に同種の作品は作られて行くのだろう「忘れない」為に。

翻って、自身とは関わりの無い差別に対する『怒りの映画』を見て、日本にもある「外国人差別」「性別差別」を怒りと共に告発する映画が作られても良いと思うのだけれど、日本人は理不尽に対して怒りをぶつける事を『忘れさせられて』しまっている様にも思う。

ツイッターとかでポリコレ叩きに必死な連中とか見てると特に。
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