Hagieen

シン・ウルトラマンのHagieenのレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
3.9
樋口真嗣監督、斎藤工主演。

シン・ゴジラに続いて庵野秀明による企画・脚本、エヴァンゲリオンのスタジオ・カラーが制作に参加。
原点である最初のTVシリーズ「ウルトラマン」をベースにリメイク。
デザイナー成田亨が描いた油彩のカラータイマーの無いデザインを採用し、また背鰭を失くすなどスーツ感を排除したものになっている。
それ故本作のウルトラマンはCGで作成されており、初代のスーツアクターの古谷敏や庵野秀明など複数人のモーションキャプチャーで動きを再現。
CGならではのアクションも加わり、本作独自のモノを作り上げている。
科特隊も禍特対、怪獣も禍威獣とするなど、単なるリメイクではなく従来のウルトラシリーズとはパラレルワールド的なつくりとなっている。

もともと学生時代にDAICON FILMなどで「帰ってきたウルトラマン」の自主製作を行っていた庵野監督なので、これほどリメイク作成の適任者もいないと思うが、多忙の庵野監督ではなく盟友樋口監督だからこそバランスが取れたのかもしれない。

複数のエピソードを再構成し、ダイジェスト感も無く2時間の枠に収める手腕は流石。
接写、広角アングル、ごしショット(画面の手前側に人物やものをいれこんで撮影する事)の多用や、CG使っていながらも当時の雰囲気を再現したエフェクトなどリスペクトと愛が半端ない。
※なお長澤まさみの接写・セクハラアングルは女性には不評だった模様

パラレルではあるが、コレはこれでシリーズ化して欲しい。
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