Hagieen

イップ・マン 立志のHagieenのレビュー・感想・評価

イップ・マン 立志(2021年製作の映画)
3.3
リー・シージェ監督、シェ・ミャオ主演。

香港に留学中のイップ・マンは旧友のボーフォンと再会、意気投合する。
そんな中、港で若い女性の人身売買の現場に遭遇し詠春拳で悪漢を倒し女性を解放。
しかしその人身売買組織の背後で糸を引いていたのは英国のギャングだった。

主演のシェ・ミャオは小さい頃から本格武術を学んでおり、子役時代からジェット・リーの息子役として活躍。
子役時代もアクションは大人顔負けのクオリティだったが、青年になってもそのセンスは健在だ。
葉問(イップマン)じゃなくて霍元甲(SPIRIT)の若い頃とかだったらジェット・リ-とも繋がるのにとも思ったが、ドニーのイップマンのヒットにより、イップマンを主人公にした作品が雨後の竹の子のように量産される。
本作もそういったひとつでドニーのシリーズとは無関係だが、アクションのクオリティは高い。
ストーリーは既存の縮小再生産といった感じで、外国の横暴を中国人の英雄が挫くという流れ。
テンプレートとはいえ70分余りの小編だが上手くまとまっている。

映画における葉問、霍元甲、黄飛鴻の扱いは完全にステレオ・タイプになってしまっていると感じる。
しかしシェ・ミャオでのイップマンの青春時代というのはいい切り口だし、もっと観てみたいと思わせる。
ギャング相手とかより、他流派抗争や恋愛とかに焦点当てた方が差別化できるし観てみたい。
※でもシェ・ミャオってもう39歲なのか・・・

今作は英国の格闘技バーティツVS詠春拳という構造だが、自分はバーティツなるものを知らなかった。
エドワード・ウィリアム・バートン=ライトという人がボクシング、柔術、棒術格闘などの要素を組み合わせて考案されたそうだ。
柔術の影響があるそうだが、映画ではそういう描写ではなくステレオ・タイプな剛腕ボクシングとなっている。
(こういうのもドニーのシリーズを踏襲している)
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