極論発射!ワンカットの意味なし!
うーん、浅い映画に思えちゃいました!
「ワンカット」という宣伝文句を有効にするため方々工夫はしておりましたが、本当のワンカット撮影ではないため(CGやうまいカットでつないでおります)、御都合主義丸出しのカットつなぎが興ざめ!
ワンカットを歌いながら暗闇に突入するカットが3カット!ダメですよーー。ワンカットが見所なのに黒に落ちちゃ!バードマンだってもっと工夫してました!
おそらく本作は「ワンカットの戦争もの!」というウリがなければ映画スタジオがお金を出さなかった映画。すなわち、ワンカットでなければいけないのは、没入感やなんやらのためではなく(それらは建前)、お金を出してもらうためのビジネステクニック!
でも、そのワンカットというテクニックが脚本や物語の構成に悪影響をお呼びしちゃってるのは火を見るより明らか。敵との遭遇や、人々とのふれあいなど、1つの時間に落とすにはおかしすぎる偶然の連続!に見えちゃいました、自分には。
かつて似たようなミッションの「プライベートライアン」って映画がありましたよねえ。
あれも、やろうと思えばワンカットでできたでしょう(当時の技術でもそこそこできたはず)。
でもそうしなかったのは、物語をもうちょっと工夫して、偶然を減らして、見所をわかりやすくするためだったのだと思います。そうすることでいろんなキャラは描けたし、戦闘シーンは多角的な撮り方ができて、ドキドキも2倍でした。
本作は2人の兵士に密着することで「戦場にいる感覚をより味わえる」ということですが、なんのことはない。「プライベートライアン」のが戦場に放り込まれた感ありました。
つまり、没入感にワンカットはマストじゃないんですねーー。
そんなわけで、物語はイマイチだし、セリフもイマイチだし、最後はなに言いたいのかわからないし、自分的にはロジャーディーキンズの映像だけが魅力の(ワンカットでなかったらもっと綺麗だったでしょう!)、「こりゃ作品賞とれんわ」作品になってしまいました…