1894年にフランスで起きたドレフィス事件を映画化。
ドレフィス事件って何?
リチャード・ドレイファスなら知っていますが...
日本史さえ覚束ない私がフランス史上のこの事件など名前すら、ましてやこの事件の存在意義など全く知らないで観たもので、正義感の強く真っ直ぐな主人公の人間ドラマとしてしか観ることしかできませんでした。
観終わって同事件に関してググって、やっとこの作品の意味を朧げながら分かった次第です。
フランスの軍人だったリチャード・ドレイファス...もとい、アルフレド・ドレフィスはドイツ軍に機密を流していたスパイとされ有罪になったが、実は濡れ衣を着せられていた事件。
ドレフィスはユダヤ人で根底にはユダヤ差別の思想があるとされ、後のイスラエル建国まで繋がっているといわれる。
今年米寿のロマン・ポランスキー監督。パリで生まれフランスとポーランドの国籍を持ち、第二次大戦中はユダヤ人ゲットーで過ごした彼が本事件を題材にして一本撮ったという意義。
『戦場のピアニスト』(2002)ほど直截的ではありませんが、ユダヤ人としてのアイデンティティを確かめるための一本ではなかったかと思います。
カメラと衣装が印象に残ります。特に当時の仏軍人の制服がおっしゃれ〜。赤いパンタロ〜ンがイケテマ〜ス!