「戦争ほど美しいものはない。そうでなければこれほどまでに人間が戦争を繰り返すはずがない」
コッポラ監督がこの映画について残した名言。
「ワルキューレの騎行」の爆撃の爆音。
「朝のナパーム弾は格別だ」という有名な台詞。
ドアーズやローリングストーンズの音楽。
完成までの逸話も有名で
時間もお金も予定を大きく超えて
撮影も狂気の沙汰、行軍状態。
完成したのは戦争という地獄の大傑作。
MyBestに入る大好きな作品である。
コッポラ監督の再編集で限定IMAX上映。
大画面の名シーンは大迫力だった。
目に灼きつく爆撃炎上。
狂っていく人達。
ベトナム戦争を描いた映画は特に辛い作品が多い。
枯れ葉剤、ナパーム弾を使用し、
道義的にも批判されるべきものだ。
映画内にも大義などなく壊れていく人達。
フランス人のシーンは異質ではあるが、
現在にこの戦争と映画を解するのに良い感じに仕上がったと思う。
カーツもキルゴアも別次元に狂っている。
それどころか誰も彼も
そしてウィザードも。
強烈な人物達がまたこの映画を凄いものにする。
ようやく対峙するマーロン・ブランドのオーラが凄い。昏くて黒くて怖い。
残酷なシーンや戦争を描きながらも
映画とは芸術作品だということを認識できる紛れもない傑作。
実はこれを観た後、興奮が冷めずに明け方まで眠れませんでした。笑
2020劇場鑑賞49本目/50