柏エシディシ

街の上での柏エシディシのレビュー・感想・評価

街の上で(2019年製作の映画)
3.0
私にとってはコメディでホラーでした……
女心はわからんよなぁ、と。
でも、だからこそ恋愛って尊いのよね
ラブストーリーは基本苦手だけれど今泉力哉監督の語るラブストーリーは嘘がなくて誠実だから、好きだ。

恋愛と(あと、自分が男だから、当然で、そして敢えて言わせてもらうと)女性のメンドくささとか判らなさをちゃーんと描いている。
そして、だからこそ恋愛って面白いし、怖いし、女の子は魅力的だし、怖いのだw
という事を描いている、と思う。
「愛がなんだ」は主に女性から視点に比重があったのを、男性側からの視点で描いている印象。
「愛がなんだ」にも出演していた若葉竜也くんを媒介にするから余計にそう思えるのだけれど。

まぁ、女性の意見や異論はもちろん認めるw
どころか、ポイントによっては嫌だったり、怒ったりする部分も多いのじゃあないかな、と思ったり。
萩原みのりさんが演じる町子のキャラクターは描き方がちょっとフェアじゃなくて少し割を食う役回りじゃないかなぁと感じたし。

今泉力哉監督作品お馴染みの「わかりみ」のある描写が記憶の溝に眠っている心の音源に針を落とす瞬間が本作もあって、ところどころ悶絶してしまう。
男なら誰しも「メンソールの女」の様なエピソードに心当たりがあるはず。

タイトルと序盤の展開から、変わりながらも変わらない街、下北沢という場所の物語になっていくのかなぁと思っていたのだけれど、そこはあまり掘り下げていかない。
まだ、「下北沢」という街の物語は監督の中でも終わっていないというか、括るには早いのかもしれない。
また、語り直して欲しい。
柏エシディシ

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