nori8

街の上でのnori8のレビュー・感想・評価

街の上で(2019年製作の映画)
4.2
久々に今泉力哉監督の真骨頂!
「愛がなんだ」より好き。

届きそうで届かない歯がゆい“間”を
描かせたら、この人の右に出る者はいないが、今回は長回しのシーンでセリフ劇の深さとおかしさを
これでもか、と堪能させてくれた。

劇場が最も沸いたのは
ワケありの5人が路上に集結して
丁々発止が始まる
さながらコントのようなシーン。
これは、笑える(^^;
できれば、もう一度見たい!

相変わらずこじらせ気味な
女性キャストのなかで
個人的には関西弁の「イハ」ちゃん
がツボだった。
シャイの仮面をかぶりながら
懸命に自己主張しようとする
健気さ、たまらんです!

改めて感じたのは…
今泉監督の作品は、どの演者も
顔にクドさや妙な色気があって
良い。で、そのほとんどが
自己紹介で名前の漢字を説明しつつ
キャラをインプットしてくる。

一見、押しが弱くて薄幸そうだが
なぜか興味の湧く人たち。
なかでも今回は、
「うちの姪っ子」エピソードを
連打しまくるおまわりさんの存在感が秀逸。まさか、この人が急展開のキッカケを生むことになるとは…

平凡な日常も捨てたもんじゃない。
きょうは、古本屋寄って
缶ビールでも買って帰ろう…。
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