空海花

i-新聞記者ドキュメント-の空海花のレビュー・感想・評価

3.3
2019/12/09鑑賞,1回目
2020/02/11鑑賞,2回目下部に追記

オウム真理教や佐村河内守のゴーストライター騒動などドキュメンタリー映画を扱う森達也監督の、東京新聞望月衣塑子のドキュメンタリー。

望月さんはとてもパワフルな人だ。怖くなるくらい激しい。ただ切り取るとそんな感じだが、監督が対話しながら密着してるからこそ出て来る言葉には注目。

報道の真実は自分で判断できないとダメらしい。報道をそのまま信じてはいけないというのは監督の一貫としたテーマのようだ。

先日そのまま淡々と撮るドキュメンタリー映画のあとで尚更、こちらは監督の意志を物凄くビシバシ感じる映画。実際監督も饒舌に喋るし、望月さんはもっと喋る。落ち着く為に甘いものを食べる。私にその発想はないなと思った。でも望月さん、食べるの早っ。落ち着いてはないかと(笑)

籠池夫妻が仲睦まじく人の良い感じ過ぎて驚いたが、学校での演説の映像が激しくてギャップにすごいもの見た感。自虐史観は私もいやだなと思うが、それではやっていることは同じ。

官邸記者クラブのあり方とかそうかなとは思っていたがここまで閉鎖的とは唖然とする。

監督が自分の意志、立場はハッキリと言い、観客に委ねる類いのものではない。
いや委ねてはいる。ただ答えを迫られているといった方が正しいか。
i…私、個。我々が全体の中に埋没しないよう警鐘を鳴らしている。


※以下2回目鑑賞

2020/02/11 キネマ旬報ベストテン上映会にて

望月さんは団体行動が苦手
望月さんは方向音痴
籠池夫人のお菓子配り
また場内どっと笑いが起きる。
それはいいとして
だんだん笑えない内容も出て来るけど笑う。
そこ笑うとこじゃなくない?
孤立?(笑)
内容に腹を立てている会話も聞こえた。
受け取り方は自由だし
自分がもやもやしたのも
社会派ドキュメンタリーだからこその反応なのだろう。
映画だとまた少しスタンス違いますよね。

文化映画部門1位。
表彰は森達也監督。

この日は建国記念日なので警備体制がすごかった。
森監督は僕がこんな賞取っちゃったから、もしやとうとう国家権力が…
これは私も笑いました(笑)
でも何というか…笑えないっちゃ笑えないともいう。

ずっと一人で撮っていたけれど
少しずつ仲間が増えて
今作が一番スタッフ人数多かったそうです。
仲間っていいですね。

次はドラマ撮りたい!って仰ってましたが
これからもドキュメンタリー切り込んでほしいって言われてました(笑)

終わりの方、キャリーバッグ引いてる女性がさささっと入ってきてもしやと思ったら、やはり望月さんだった。


2020劇場鑑賞29本目


2019キネマ旬報文化映画ベスト・テン
第1位 「i-新聞記者ドキュメント-」
第2位 「福島は語る」
第3位 「人生をしまう時間(とき)」
第4位 「山懐に抱かれて」
第5位 「蟹の惑星」
第6位 「作兵衛さんと日本を掘る」
第7位 「東京干潟」
第8位 「誰がために憲法はある」
第9位 「米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯」
第10位 「アイたちの学校」


1位以外観てない⤵😵
空海花

空海花