A8

ユンヒへのA8のレビュー・感想・評価

ユンヒへ(2019年製作の映画)
3.1
まるでなにか童話の映画バージョンを観ているかのような“落ち着いた雰囲気”が印象的な作品。

雪国小樽、赤いポストの前に佇む1人の老女、、彼女はどこかへ“手紙”を出したみたいだ。
特に説明はなく、しとしと作品が進んでいくその様子は“自然さ”の後押しをしているようでとても好きだった。
ただ、小樽側の女性2人の演技はそれを妨げるかのようなモノになってしまった印象。

20数年前に、恋仲だった女性2人は周りの目やこれからの人生、、そしてお互いの幸せを願い離れ離れに。ただ、彼女たちの離れた間には恋なのか友情なのかそれとも、、ただ特別な“想い”があったのことは確かであった。

その“想い”は、“手紙”に書き出した。が、その手紙が出されることは、長年なかった。
しかし、赤いポストに佇むあの老女が、、なるほど!2人の運命が再び動き始める。

2人が20数年ぶりに、出会うシーン。何も語らずただ涙がこぼれ落ちる、、そうそれだけでいいのかもしれない。セリフよりも大事な表現、直接的な表現があることを思い知らされた。

小樽のメルヘンチック×雪❄️の童話を思い浮かばせる舞台に、無駄のない柔らかな世界観がよかった。

そして、、この経験を乗り越え再び、自分の人生を生き始める過程もうまくえがかれていた。
A8

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