ひでやん

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONEのひでやんのレビュー・感想・評価

4.0
命がけで様々なアクションに挑んだトム兄さん、ありがとう。

2部作のpart1でありながら上映時間がシリーズ最長の2時間43分という事で、長えなと思いながらも劇場へ。今作の感想とはまったく関係のない話だが、ポップコーンのLサイズを抱えている人が多くてね、そのデカさに怯んでMサイズを買ったのだが、これがまたデカい。食っても食っても底にたどり着けなかった。皆、全部食べ切れているのだろうか。

予告編で最大の見せ場を「見せ過ぎ」と思っていたが、スクリーンでその場面を観るとスリル満点だった。ノースタンドで毎回命知らずのアクションに挑むトム兄さんだが、今作のアクションはレベチだった。マジか…。友人が「トム・クルーズはもうジャッキー・チェンだな」と言っていたが、今作は気球に飛び乗る『サンダーアーム』より凄かった。

世界を脅かす「エンティティ」と呼ばれるAIが今作の敵だが、実体を持たないAIのため、いつものスパイグッズが使えないのがちょっと物足りなかった。てゆうか、エンティティを「それ」と訳したなっちゃん、その訳どうなのよ。ん〜微妙。そのAIを制するという2つの鍵が今作のマクガフィンとなるが、毎回マクガフィンて二の次でどうでもよくなる。トムさんのアクションでお腹一杯なのだ。

敵の魚雷と潜水艦がレーダーから消失する冒頭で「なにぃ?」と初っ端から惹き込まれた。で、砂嵐の中で銃撃戦を繰り広げるアラビア砂漠、CIAの頭上にある屋根の上をイーサンが走り抜ける場面や緊迫の謎かけに思わず笑ったアブダビ空港、石畳の古い街並みでカーチェイスを繰り広げるローマ、迷路のような街で追われるヴェネツィア、更にバイクダイブに列車落ち。ワクワクドキドキがてんこ盛りだった。

ストーリーはよく言えばシンプルで分かり易い。悪く言えば薄い。登場人物はお馴染みの面々に加え、再登場する懐かしキャラに新キャラと、イーサンの過去を絡めながらちょいと複雑。アクションは、手錠で繋がれた逃亡劇や橋の爆破、列車の上での格闘などに既視感を覚えたが、数々の映画へのオマージュとも言える。

前作『フォールアウト』は、骨折した自分のせいで撮影が中断したことから、今作は迷惑をかけないように撮影初日に断崖絶壁ジャンプを行ったというトム兄さん。ありがとう。列車内に飛び込んできた時は思わず笑ってしまった。あんた最高だよ。

今作はコロナの影響で撮影が遅れたが、続編のpart2も大規模ストライキで公開延期になるかもしれない…。
ひでやん

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