Yuki

悪なき殺人のYukiのネタバレレビュー・内容・結末

悪なき殺人(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

filmarks様のオンライン鑑賞で観させていただきました!
フランス映画は「ベルエポックでもう一度」依頼。この映画は静かで淡々と進んでいくんだけれど、きちんと映画を通して一貫しているというか、綺麗に着地する感じが良かったです。
すべての人が、繋がっている。

前半のアリスが訪ねた老人がボソッと言っていた『愛し合っていれば、何も起こらない』という言葉がなんだかずっと引っかかっていて。
観終わった後に残った感想もいちばんは"愛されたい人に愛されないとき、世界は歪んでいく"って気持ちでした。
みんなほんとは、目の前の愛すべき人を愛せたら幸せなのかもしれない。目の前の人ときちんと向き合うことが大切なのかもしれない。

話の展開は読めるところもあれば、意外なところもあって、人ごとに時系列を追っていく感じなので、最初に観たことでなんでだろうって思ったことが別の人の視点から観たときに明らかになるのが面白かったです。
そういう作りは、バンテージ・ポイントに似てるなと感じました。

あと、この話を日本っぽくして、日本でリメイクしても味が出そうだな、って妄想してました。
イメージ『生きてるだけで、愛』みたいな世界観の感じ。

普通ではない愛、でも普通ではないのが、ほんとうは普通かもしれない。そんなことを思いながら観ました。
Yuki

Yuki