このレビューはネタバレを含みます
デンマークの農場で足の悪い叔父を助けて働く27歳のクリス。
獣医を目指して大学に合格した矢先、叔父が倒れたのだった。
村の獣医師ヨハネスは、彼女の夢を応援し、本を貸したり医療現場の手伝いを頼み、
コペンハーゲンでの講演旅行にクリスを連れ出す。
医師は旅行の間に叔父が羽を伸ばせるとの思惑もある。
叔父もまた、いずれ彼女が出て行くときに備えリハビリに励む。
クリスに好意を寄せる青年マイクも現れ、クリスの前には明るい未来が開けるが、、、
紹介文には書いてない
クリスが14歳で叔父に引き取られる原因がポイントです。
母はすでになく、兄が亡くなり、父親がその後追い自殺をしてしまったのです。
ちょっとひどい、お父さん。娘はどうでもいいのか!
始終暗い、思い詰めた顔のクリス。不在の間の不安から、マイクに誘われたデートに叔父を連れて行く異常さ。
朝食の席で二人がいつも聞いているラジオの暗いニュース。
これは1人残された自死遺族の心の傷の話。
叔父の死を恐れるあまり、何もしないよう命じるクリス。
そうやって結局、叔父もマイクも傷つけることになる。
愛と思いやりのいい話かと思ったら
シビアな暗い話でした。
しんどかった。
でもいつか傷が癒えることを願って。
いつも暗いニュースばかりのラジオが壊れるラストは、
そういう未来の暗示かな?