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ファストフード店の住人たちのhonobonのレビュー・感想・評価

4.2
東京国際映画祭にて、アーロン・クォック!とのQ&A付き。

一言で言っていまうと、貧富の差を貧困の面から描き出すもの。
その題材を2006年、世界で初めて24時間営業を始めたファストフード店の記事をスクラップしていた監督が今作を構想したという。
主人公はマーク・レイのような出で立ち。擬似家族のようにも見える。どのキャラクターも愛らしいし、それぞれの終わりには込み上がるものばかり。

日本でもアメリカでもレバノンでも(もちろん香港でも)世界中で同じように語られているが、一番容易に現実の風景と投影することができるからこそ、深くスクリーンの物語と向き合うことができる。

どんな状況であっても、幸せと感じることの喜びを持たないといけないし、忘れてはいけない「私は生きている」と。
そして、お互いが支え合って生きていく。その中でも(今年の東京国際映画祭で大いに思うが、)子供というのは最強だ。笑顔が生まれる。

ラストクエスチョンで「香港映画は最近病気を描くことが多い」というものがあり、こちらは容易には出てこず…(性異常が病気と言われたら当て嵌まるのだが)。香港映画知識、まだまだだな。

さすがアーロン・クォック。終電との戦いであるラスト回でも世代高めな人たちがたくさん。
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