10000lyfh

ジャンゴ 繋がれざる者の10000lyfhのレビュー・感想・評価

ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)
4.0
南北戦争前の米国南部で、奴隷だった黒人男性が、賞金稼ぎの白人に相棒として買い取られ、ある農園の奴隷となっていた妻を救う。「マンディンゴ」をベースに(商品としての奴隷たち、格闘奴隷のデスマッチ、農園や屋敷の光景、サミュエルジャクソン演じる奴隷頭)、複数ジャンル(西部劇、バディ映画)をミックスし、元奴隷の黒人ヒーローを創造した意欲作。タランティーノみは、冷酷な農園主を過剰にカリカチュライズしたディカプリオの演技や、KKK 的な団体の布製の覆面についての無駄話などに見られるが、時系列シャッフルや安易なポップさはなく、比較的、真っ向勝負な映画で、テーマとの関連で好感。アメリカ人、ひいては人類に、人種問題への直視を促す映画を作る監督が、ハリウッドに存在することの意義は大きく、奴隷制度という米国史の暗部を正面から描きつつそれをエンタメに昇華できる非黒人監督というポジションを、自らの作品史で確立したタラにリスペクト。雑多な劇伴の中で、モリコーネが耳にとまる
10000lyfh

10000lyfh