bs3

リチャード・ジュエルのbs3のレビュー・感想・評価

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
4.4
被害を減らした英雄だった第一発見者が、ひとつの新聞記事により容疑者のレッテルを貼られ、FBIとマスコミに追い回される物語。これが実話と言う衝撃。誰もが「容疑者」に仕立て上げられる恐怖。そして、SNSにより、誰もが「加害者」になってしまう現在。
1996年、米国、アトランタ。コンサートに沸くオリンピック会場近くの公園。ベンチの下に不審なバックパックを発見した警備員。避難の最中に起きる爆発。被害を減らしたとして英雄となった第一発見者の警備員。しかし、FBIが第一容疑者と考えていることをある新聞記事が報じた途端、英雄は容疑者に一変し、FBIとマスコミにより追われることになった。
正義感の強い純粋なひとりの男を淡々と描いているが、彼の身に起きたことは悲劇。悲劇ではあるが、誰にでも起きることであり、権力とマスコミの暴走に恐怖を覚える。
派手さはないが、脚本も、演出も、演技陣も、全てが秀逸。
自分事として、今こそ観るべき作品。是非。
bs3

bs3