空海花

リチャード・ジュエルの空海花のネタバレレビュー・内容・結末

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

これ…すごい好きなやつでした。

もちろん元々大好きなイーストウッド。
私のツボなんて知らないでしょうが(笑)
もう今回はかなりしてやられました。
今は何がなのかわからないが好き過ぎる…


ネタバレしたくない方は観てから読む方が良いかと思います。
冷静になれないので(笑)


まず、スニッカーズの開け方ワイルド過ぎ
ポテトとドリンクの持ち方
サム・ロックウェルの緩い佇まい
開始早々心臓鷲掴みされた感じ…

イースウッドはいつも
音楽の入り方とか、画力とか
細部への配慮が高確率でフィットしてしまう。
今作キャスティングも素晴らしい。
描き足りないこともなく、描き過ぎない。
シンプル。ストレート。
ちょっぴりダークを入れる。
俳優それぞれの演技も見もの。

リチャードの法の遵守、権威への尊敬
目的に対する純粋さがいい。
だからこそ色々やらかしてしまうところは愛嬌。
でも真っ直ぐな正直者程に描かず、
ダメなところも描くことで、そのリアリティの増し方が巧い。
ポール・ウォルター・ハウザーの演技も良い。
あくまで控えめ。

ワトソン弁護士の自然体とフラットさ
なのに熱い。
彼女も素敵過ぎて。

ジョン・ハム渋すぎだ…
話に入り込み過ぎて、なんだこいつ!と思ったけれど(笑)

母親役のキャシー・ベイツのあのシーンも良かったが
その前に母親が泣いて部屋に閉じこもるシーンも泣いた。
何て良い息子だ。優しい。。

そしてクライマックスのシーン
男を、人間を、正義を見せる。
静かな迫力に感嘆。

自国がオリンピックだし
メディアの怖さとか
愚直に目標あるところとか
監督自身の年齢とか
今この時が絶妙過ぎて。


ドーナツ食べるところ
何かもう無性に良かった。こみ上げた。


女性記者泣いていたけれど、あそこからどうした訳でもない
泣いてるだけ。別の側だ。


最後のシーンもじんわり温かいし
エンドロールの曲も渋いし、じわじわ浸れる。


気付かず踊らされることはあるかもしれない。
何なら発信する側に立つことも可能性としてない訳じゃない。
でも真実には真っ当である努力はしたい。


2020劇場鑑賞9本目
TOHOシネマズフリーパス6本目
空海花

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