anzu

野球少女のanzuのレビュー・感想・評価

野球少女(2019年製作の映画)
3.8
社会人になって映画に触れる機会が減っていたのですが、久しぶりに試写会で鑑賞したので記録。

propagandaのポスターがめっちゃかっこいい今作。主人公ではなく、"周囲の人達の変化"が興味深かった。主人公のイ・ジュヨンは話題の梨泰院クラスにも出演し、注目されている女優。彼女の表情や目力で訴えてくる演技、女性でも惚れそうな凛とした姿。また野球も40日間訓練して、スタントマンを使ってないらしい。
冒頭で何故周囲の変化に興味を持ったと書いたのかでいうと、主人公の成長を描いている作品が多いのに対して、初めからスインは「プロになる」という考えは一切ブレない。もちろん彼女の葛藤も描かれていたが、それよりも彼女の行動によって、周囲の人達の固定観念の変化、その振り幅の方が大きいと感じたのだ。

揺らがない信念によって、彼女を取り巻く生きにくい環境まで、徐々に変えていく。観ていて爽快だった。
私もスインの周囲の人の立場になったような感覚になり、感動した。

韓国映画の派手さはないが、圧倒的に高い演技力で素晴らしい作品でした。
anzu

anzu