磨

戦争と女の顔の磨のレビュー・感想・評価

戦争と女の顔(2019年製作の映画)
3.3
第二次世界大戦後のレニングラードで、PTSDを抱えながら生きる元女性兵士たちの物語。

ノーベル賞作家スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチが、大戦時にソ連の従軍女性の証言を集めた「戦争は女の顔をしていない」を原案に映画化したヒューマン・ドラマ。
原作はロシアのウクライナ侵攻で注目を集めている書籍で、本作は第72回カンヌ国際映画祭ある視点部門で監督賞と国際批評家連盟賞をダブル受賞。

けっこうシンドい映画。観ていて辛くなるシーンがわりと序盤から入ってくるし、作品を通して終戦後も彼女たちが精神的に受ける被害が語られる。
戦争なんてのは結局勝った国の民でもなく、一部の人間の為だけのモノなんだなと改めて思う。


しかしまぁ堂々の137分は淡々と、そして驚くほどのスローテンポ‥。じっくり描きたいというのは十分わかるけど、たまに存在する異様な冗長さはロシア映画の苦手な部分の一つでもある。

というか、“ある視点部門” のノミネート作品とはあまり相性が良くない…。何を観たのかハッキリ憶えてないけど、邦画以外の作品は並〜低評価だったと記憶してる。
だからこそ“ある視点”なんだよと言われたら妙に合点がいくけど、なんだかなあ(笑)
磨