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ようこそ映画音響の世界へのhamawwoのレビュー・感想・評価

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)
5.0
ようこそ映画音響の世界へ。最高。音に着目してきてよかった。自分の価値観が肯定された気持ちになる。作りがとっても論理的で心地よい。原題も秀逸。音は次元を深めるといっていたが、まさにそれが映画になった。本ドキュメンタリーと「すばらしき映画音楽たち」はセットで見るべきだなと思いました。

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自分の価値観マウンティングをしてしまって申し訳ありませんが、感じることができたこの感動を記しておくことは重要だと思うので、以下記載させていただきます。

映画の構成要素は音と映像に分類され、音もさらに「声、効果音、音楽」に分類される。今まで「音」といっても、音楽にしか着目していなかったが、論理的に分類されていたため、非常にわかりやすかった。

こういう作品を見ると思うのは、この作品自体が内容の一部になっているということ。つまり一般に皆さまが「説得力」という言葉で表現し、私がいうところのいわゆる「自己言及性」で表現している点。物語の内容という「ナカ」よりも、こういった作り方や流れといった「ガワ」に着目してしまうのは、私の性格上仕方ないことで、共感力がない評論家気取りと思われる所以でもある。

私が物語より音楽に注目してきたのは、共感力が低いからで、むしろ音楽から想いを読み取る力が自分にはあることを確信した。根は論理より直感派。

内容の点では、特にMusicパートからは鳥肌が止まらない。
ブラックパンサーも、インセプションも好きすぎて、こういう専門家たちからも評価されている点で、自分の価値観も専門家から「あなたの評価は正しい」と言われている気持ちになれた。

ジマーさんが出てきたとき、思わずニヤケが止まらなくなりました。
確かに前半は歴代猛者の伝記的なところがあり冗長感はあるような気もするが、そんなことは取るに足らない揚げ足。とはいえ、すばらしき映画音楽たちの方が好きなのは、ジマーさん、ジョンウィリアムス万歳な映画「音楽」メインである点。

※すばらしき映画音楽たちの感想
https://filmarks.com/movies/74577/reviews/50132126

見る前は「音楽」に着目していたが、この映画はどちらかというとそれの上位概念の「音」の作り手に着目していて、そこは期待とは若干のギャップがあった。
こういうところに気づいた、ここは面白かった、というような感想を言い合いたいと心から思える、間違いなく私の価値観の一部とも言える素敵なドキュメンタリーでした。

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Making waves

追記**********

確かに歴史物といえばそうだが、
エンディングの生き生きとしたアンビエンスは映画の魅力そのもの。
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