このレビューはネタバレを含みます
少し前に見たものを、メモを頼りに回想
何度もメモにあったのは、「どうしたら救われるのか」のきもち。
だからといって社会問題とか社会制度とか断然できるものでもなくて。
当初まわりの人たちは社会・世間の皮を被ってくるけど、
皮が剥がれた後は、確かな人の優しさ、救いたいという気持ちと同情がある。
なのにどうしても救われない。
三上の気質的に
愚直なほど真っ直ぐで優しい人間としての一面を見ると同時に、
三上の欠点も確かに感じる。
急にピリッとしたオーラを放って反社感出してくる役所広司さんすごすぎ。
あと、図星のときの「なんて?」が印象的で、その弱さが一人の人間としてより意識させてくれる
途中から記者と同じ目線で、「頼む、やらかさないでくれ、戻ろうとしないでくれ…!」とハラハラして見守ってた笑
施設の少年もおなじで、弾劾されるほうもする方も、どちらが完全な悪でもない
きっと三上も少年にたいして、私が三上に感じるような愛情・悔しさ・虚しさを感じたのかな。
切なさの残る読了感だけど、それでも私は人の情がいちばん心に残った。
みな違った形で三上の幸せを願って手助けしていたけれど、
個人的にはスーパー店主の接し方が一番心に響いた。