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すばらしき世界のRRRのレビュー・感想・評価

すばらしき世界(2021年製作の映画)
3.7
10犯6入、人生の約半数の年月を刑務所の中で送った元ヤクザの三上 刑の満期を迎え出所し、職を探すも真っ直ぐすぎる性格が災いし思った様にはいかず… 佐木隆三の小説「身分帳」を西川美和監督が映画化

・この世界は(素晴らしい)ものなんだろうか…ラスト手前で終わってくれても良かったのに…と思わずにはいられない物語でしたね 西川監督作品は『female』以外は鑑賞しましたが やっぱり甘くは無いほろ苦風味の余韻でした
・ままならない事があったとしても 自分なりに必死で生きていれば誰かが見ていてくれる、肩を貸してくれる、そう思いたくてもなかなか難しいもんよなと…
(本当に必要なもの以外を切り捨てる事は 罪ではなく 自分の身を守る為) 見て見ぬふりで飲み込んで行く事も致し方無い それが健全で当たり前の事なんでしょうが 三上の真っ直ぐさがまかり通らないって現代も結構悲しいものなのかも
・最初はシュッとし過ぎかなと思っていた役所広司さんですが、福岡弁の音階の上下する感じの耳馴染みが良かったですね 長崎出身との事で納得いきました 脇を固める手練れ揃いの役者陣も素晴らしく 個人的には(極妻)キムラ緑子さんとのシーンたまりませんでしたね とても印象的でした
・(生きる事)を止めない限りはやって行くしかない、この物語の結末は三上にとっては幸せなのかもしれないけど…切な過ぎやしませんかね…
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