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心と体とのRRRのレビュー・感想・評価

心と体と(2017年製作の映画)
3.6
・食肉加工場で部長を務める左腕が不自由なエンドレ、品質検査官としてやって来たコミュニケーション不全のマーリア ある日ひょんな事から二人の共通の繋がりに気付くが…的な内容

・(同じ夢を共有している)と言う変則的で抒情的なコミュニケーションによって お互いじわじわと探り合い歩み寄り、時にヒリヒリと気持ちを削り腹を割る 
・日常に肉を食べる割には あまり見る事は無かった(屠殺)の様子をそのままに どんな生き物も血が流れ、表面上は淡々として見えても、皮膚の下では血管が体中に激しく送り出すアグレッシブさが潜んでいる 命は当たり前に生々しい
・そんな物語の(静と動)を鮮やかに切り取って見せる中、実は本作を見終わって自分が真っ先に思ったのは、(もう二人は鹿の夢を見る事は無くなってしまうんだろうか?)と言う事でした 
 個人的に(夢は夢のまま)お花畑はお花畑のままでいいじゃないの…って思ってしまい、夜になれば鹿になってまた逢える、それでいいのに…とか(駄目だコイツ…)状態でしたね 
・生身同士、人との交わりのリアルさは夢でもお花畑でもいられない、ごく普通に(愛を育み命を繋ぐ)って事は偉業だなと もうこちとらライフはゼロよ…
・結構ざっくりと気持ちをえぐった本作でしたが、絵面は確信的な構図と色の配分でしたね ポイントカラーの赤が映え印象に残りました
・主要キャストは劇団中心の俳優さん達の様で エンドレに関しては出版関係のお仕事で本作が初演技との事 何気に結構気になったのはエロフェロモンだくだくの精神分析医の女優さんですね 我儘ボディとツンデレ・ファニーフェイス…妙にドキドキしてしまいました(笑
・気持ちがざわついて止まらない本作でしたが結構な見ごたえでした 
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