本来ならあまり食指が動かないタイプの映画なんだけど、多方面からの高評価を聞いたため、思い切って鑑賞。
なるほど。
めちゃくちゃ良いです。
恋愛映画というか、「恋愛を哲学する」とまでは言わないが、少なくとも「恋愛ってなんなんだろ」って考えるきっかけになるようや映画だった。
当然ながら主演二人の演技が良き。もはや自然過ぎて「演技」というか「ありよう」みたいな感じかな。
台詞も、脚本の坂元裕二の色として演劇っぽいというか、独特の言い回しなんだけど、吐く言葉の内容がとにかくリアル。
普通の恋愛映画ではなかなか聞かないような、でも「あぁ、あるわ。こんな会話」と思えるような、すごく現実味のある仕上がり。
(「またかとは思うよまたかだから」とか…)
ってな感じで、前半〜中盤にかけては「おお、なかなか良いね、これ」くらいのテンションだったんだけど、ラスト、ファミレスでのシーン以降がちょっとびっくりするくらい素晴らしかった。
二人の出した結論の、「理想と現実」に誠実に向き合った結果ひねり出した感じとか、その後の、哀しくも未来に向けてしっかりと開けた感じとか。結果して、鑑賞後の余韻がめちゃくちゃ良い感じになっております。。
「結局はうまくいかなかったけど、二人でいた時間はかけがえのないものだったし、その思いを胸に、明日に向かっていこう」という。泣ける。
あと一点、サブカル方面で趣味がガッツリ一致して付き合うもんじゃあねえな、というのはリアルな教訓として受け止めました笑。
その後の恋愛が減点法になっちゃうから、そりゃそうだよな笑
観て良かったです。素敵な作品でした。