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スポンジ・ボブ スポンジ・オン・ザ・ランのchunkymonkeyのレビュー・感想・評価

2.5
声を大にして言いたい、「こんなのスポンジ・ボブじゃねぇ」と。映画としてダメだというのではなく、普通に友情をテーマにしたどこにでもある子供向きほっこり冒険映画としてよくできている。が、スポンジ・ボブ風の外見を借りているだけでいつものスポンジ・ボブらしさはどこにもなく、もはやこの映画がスポンジ・ボブの映画である必要性が皆無。

まず映像。3Dアニメーション化した上にキュートというか幼児化したキャラクターとセッティング。普段のテレビや前作のようにこういうのがコラージュとして少し混ざるならいいのだが、本作はいつものスポンジ・ボブの映像は一切登場せず、可愛くしようとして逆に可愛さが失われた何かだけを見せられる悲しさ。

そして、スポンジ・ボブの最大の特徴である矢継ぎ早に次々と何でもありなぶっ飛びハチャメチャが繰り広げられるテンポの速さ。本作、テンポが悪いわけではなく、映画として普通のテンポなのですがこれじゃあ全然スポンジ・ボブではない。違和感だけが残り全く笑えず。

スポンジ・ボブ(他のキャラも同じく...)はこんなことしません。
スポンジ・ボブ(他のキャラも同じく...)はこんなこと言いません。
スポンジ・ボブ(他のキャラも同じく...)はこんな表情しません。
スポンジ・ボブ(他のキャラも同じく...)はこんな笑い方しません。
スポンジ・ボブ(他のキャラも同じく...)はこんな喋り方しません。

様々なキャラが出てくるも、キャラが全く違うので別にそのキャラが出てきても全然嬉しくない。
いつもは存在しないキアヌ・リーブスだけがよかった。

普通にほっこりできる映画に仕上がってるものの、スポンジ・ボブのファンじゃない方にはくれぐれもこれがスポンジ・ボブだと思って欲しくないです。お口直しにすぐにいつものテレビ版を観たくなった。と思わされたってことは成功?
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