ShinMakita

藁にもすがる獣たちのShinMakitaのレビュー・感想・評価

藁にもすがる獣たち(2018年製作の映画)
1.8
韓国・平沢港…

ホテル・サウナの従業員ジュンマンは、真面目だがうだつの上がらない中年男。父が仕切っていた刺身屋を潰してしまい、いまやフリーターだ。妻がフェリー乗り場の掃除婦としてパート仕事につきながら、老いた母を世話してくれるのが心苦しい。そんな彼が、サウナ客の忘れていったVUITTONのボストンバッグをロッカーから回収した。こっそり中を見ると、信じられない額の札束が…

平沢港入管職員テヨンは、キャバクラの女社長ヨンヒと恋仲になったことでトラブルに巻き込まれた。ヨンヒがヤクザに借金して失踪してしまったものだから、そのヤクザから返済を迫られているのだ。そこで、詐欺を働いて逃亡している同級生を罠にはめ、大金をせしめようと画策するのだが…

キャバ嬢ミランは、夫のDVに悩まされている。ある日、客として店に来た朝鮮族の青年ジンテと意気投合する。ミランに惚れてしまったジンテは、DVの事実を知ってミランの夫を殺そうと提案。ミランは彼の話に乗るのだが…

「藁にもすがる獣たち」。

以下、ネタバレ・ストライク。


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日本の小説を原作にしたノワール群像劇。テレビのニュースでヒントを提示しつつ(朝鮮族のイメージについても言及あり)、時制を混乱させながら一点に収束させていくプロットの巧さはまず評価に値します。デメキンや刺身包丁男など、ブサイク担当要員の仕事ぶりもなかなか。こういうのが、俺たちの見たい韓国映画だよね。ほんとクズしか出てこない、人がバンバン死ぬ映画。先が読めてしまうのがたまに傷なんだけど、普通に楽しい一本。
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