まさき

バビロンのまさきのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
2.8
観なくても良かった。

高評価が多いようだし、好みの問題なのだろう。面白くなかった。自分はララランドも楽しめなかったけど、もっとダメだった。この監督とは根本的な価値観や考え方が合わないんだろう。

出てくる人が皆んな辛そうで、映画スターやプロデューサーになってからも全く楽しそうではなくて。そもそも、酒池肉林の乱痴気騒ぎみたいなのが楽しくなさそうで、全く憧れないし映画を作るというのが夢の世界とは全く思えなかった。良く言っても悍ましい悪夢。終盤のマフィアの話なんかさらに底があるんだぞと言わんばかりで、うるせえよと思った。そういうのは他の映画でやってほしい。こういうのが好きな人は、これが現実!現実は辛く厳しいんだ!って言って、自分の辛い現実と重ね合わせてカタルシスを得るのだろうけど、現実はそればかりではない。他の映画ならまだしも、映画業界を描いて夢も希望もないのは面白くない。僕の現実はそんなに悪いものじゃないから共感もしない。主人公達が自ら破滅へと向かっていくのは辛いし、世界がそんな風にしか見えない人達が哀れで悲しい。

改めて、同じ時代背景で作られた2011年の映画『アーティスト』は素晴らしかった。映画の素晴らしさと時代に取り残される切なさが良いバランスだったし、希望もあった。
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