むらむら

プロミシング・ヤング・ウーマンのむらむらのレビュー・感想・評価

5.0
昼間はコーヒーショップで働きながら、夜な夜なクラブで酔っ払ったフリをして、男たちを脅迫するキャシー(キャリー・マリガン)が主人公。

冒頭、クラブで踊る男たちのケツを舐めるように撮るカメラ。ホモホモしい撮り方だが、クラブで泥酔した女の子を持ち帰ろうと企む男たちの醜悪さを良く捉えてる。

このシーンに限らず、この作品で出てくる男の九割が、チンコから生まれてきたような最低の連中。出てくる男の十割がチンコから生まれてきてた「SNS」に続き、「世の中、チンコ脳の男しかいないのかよ!」と絶望したくなる。

こういうチンコ脳による犯罪、「被害者も落ち度がある」って言われることあるけど、こういう事件の加害者って常習犯、つまりプロなんだよね。

ノンケの俺ですら、サウナからお持ち帰りされそうになった経験あるから、こういう連中の奸計をめぐらす無駄な能力には敵わないと感じてる。ましてや若い女の子なら尚更。

プロボクサーと試合して勝てっこないのと同じで、プロの犯罪者に狙われたら、素人なんてイチコロ。だから気をつけても気をつけすぎることはないんだよなぁ。

そんな連中の渦中に飛び込んでいくキャシーの動機とは一体……!?

完全にネタバレなしで観た方が良い作品なので、これ以降のストーリー紹介は省略。「約束された面白さ」です、と耳打ちするくらいに留めときます。

話としては急展開の連続で、最後まで目が離せない上に、オチも見事。さすがアカデミー脚本賞受賞しただけあって、よく出来た話でした。

どうでも良いけど、キャシー、大学中退して実家暮らしなんだけど、部屋の調度品が、「えっ? お姫様?」って思っちゃうくらいに豪華。ニトリに囲まれた俺の辞書にはない調度品や家具の数々。ロケ地はアグネス・チャンの家だと推測。

そんな実家を切り盛りする、キャシーの両親。カフェでの仕事を黙々と続ける娘の姿に気を揉んで、30歳の誕生日にスーツケースをプレゼントしてくれるのね。それに対してキャシー、

「彼氏や家、子供なんて望んでない。欲しければとっくに手にしてるわよ!」

ってキレて、両親オロオロ。

このシーンでも感じたけど、今回の作品で一番可哀想だったのは、俺的にはこの両親だったなぁ。

俺、父親から誕生日プレゼントに麻雀牌セットを貰ったことがあるんだよね。麻雀やったことなかったんだけど、親父は俺を何にしようとしていたのだろうか……。

余談になるが、この作品の途中にある、コーヒーにツバを入れられるシーン。相手がキャリー・マリガンであっても、ドン引きしてしまった。筒井康隆「俗物図鑑」でも似たような話があったが、変態AVを日常的にたしなむ俺ではあるが、こういうのは生理的に無理。

ちなみに、俺が最近たしなんだAVは、「全裸人間バイク」「キチ○イちんぽハンター2」「へそ掃除」などです  :)

(最後でドン引きさせてしまったかもしれないので、可愛く顔文字で締めてみました:):):)
むらむら

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