えむ

プロミシング・ヤング・ウーマンのえむのレビュー・感想・評価

3.7
将来を約束された希望に満ちた女性が性被害にあってから人生一転。
その復讐をするように男たちを罠に填めては成敗していく『仕事人』的ストーリー。

描かれてる内容や出てくる登場人物たちはゲス、それをポップでキュートで軽やかなデコレーションで包んでる。

犯罪とまで行かずとも、これまでの人生の中で多かれ少なかれ嫌な思いをしたことがある人はかなり多いから、やはり誰かを性的に傷つけてる物語には多少の痛みは伴うかも。
観るだけで辛い人も中にはいるかもしれないね。

こういうクズな男たちや、それを擁護したり見て見ぬふりする人達はいつの世にもいるし、起こったことをちょっとした遊びとか気まぐれとか魔が差したとか、酷い場合は被害妄想とか、それこそ『虫に刺されたと思えば』なんて自分を正当化しようとするけれど、当人からしたら虫どころじゃない、一生モノの刀傷。


特にジェンダーで何かをジャッジしたいわけじゃなく、性犯罪に限らず、こういうのは根源的に人の尊厳だとか心をバカにした行為でしかないから、やっぱり出てくる、ずっと見続けるだけでも、胸糞悪くなるなあってのが本音です。
今回はだいぶ可愛くデコレートされてるから最後まで観られたんだけど。

やっつけちゃえ、とは思うし、仕事人ぶりにちょっとスッキリはするんだけど、ラストは…予想外なのは面白いものの、素直に喝采は送れない感じではありました。え、そうなるわけ?って。

ともあれキャリーは文句なしにキュート。
えむ

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