もやし

プロミシング・ヤング・ウーマンのもやしのレビュー・感想・評価

4.1
まるで賞を取るようなドキュメンタリー映画のような告発力。
この映画の内容は折に触れて自然と想起されてしまうだろうなというレベルの破壊力。

メッセージ性がここまで露骨に強い映画は見たことがないと思いつつも、その一方でそれは=良い映画なのか?という疑問符が残った。

でも何が不満だったのかと言われると言葉にならない。
ちゃんとエンタメの要素も入れつつ、人間ドラマもありつつ、脚本の論理性も優れている。
でも何故かそんなに面白くなかった。
いやそう言っちゃうとまず面白さを求めてお前は映画を見ているのか?と詰められると答えに詰まってしまう。

ここまで書いてようやくわかったが、この映画は見てると息が詰まる。まるで主人公キャシーの圧倒的正論のように。
とにかく息が詰まるのだ。

それは俺が男だからなのか?
女の人はこの映画を見て何を思うのだろう? やはり強く共感するのだろうか。



男という生き物と女という生き物のあまりにも大きな隔たりに愕然としたという結論にしておこうか。
いや、違うんだよ。この映画にはその中間に位置する価値観の登場人物も出てくるんだよ。
何だ。何だろう。この映画をどう捉えたのか、自分で自分がわからない。

でもとりあえず自分は酔い潰れた女性に迫るような男ではないということはわかってほしいと伝えたい。とても伝えたい笑
でも「罪なき傍観者」にならない自信は全くない。
結局自分の言い訳も虚しく響く。
とても息が詰まる。
もやし

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