まーしー

映画 えんとつ町のプペルのまーしーのレビュー・感想・評価

映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)
3.0
お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣の絵本の映画化。

何とも不思議な世界観。ジブリ映画のようでジブリ映画でない、西野ワールド全開の一作。
多くの煙突が建ち並び、厚い煙に覆われた町。
その町に住む少年ルビッチとゴミ人間プペルの交流を描いた物語。

少年ルビッチとゴミ人間プペルの友情、少年ルビッチと父の親子愛、信じること・挑戦することの大切さなど、描かれている内容は盛りだくさん。目新しさはないものの、ほっこりさせられるテーマの数々だった。
毎日洗っても悪臭を放つゴミ人間プペル、行方不明になった少年ルビッチの父、高所恐怖症ながら煙突掃除の仕事をする少年ルビッチ……それぞれの登場人物には隠された秘密があり、映画の進行とともに明らかになってくる。
この辺り、原作が絵本ながらも秀逸なストーリーだと思った。

その分、後半は堅苦しい話になったところが惜しい。
大人の私には理解できるが、子どもが楽しむ分には難しいテーマ設定だったように思う。

ただ、少なくとも一人の芸人が創出する作品としては素晴らしい。個人的には好みの芸人ではないが、才能ある人だと思った。
また、少年ルビッチの声が芦田愛菜とも気づかず、日ごろの気配を消せる彼女も天才だと思った。
ぜひ、不思議な世界観を堪能あれ。