観たかったやつ。Amazon primeにて。
大手資本の傘下に入りゲームが変わり疲弊する。
その力学はこのアーティストでも同様だったってことがこの映画でよくわかる。2002年にディーゼル資本の軍門に下るとその僅か6年後の引退だ。
このドキュメンタリーを見るといよいよメゾンマルジェラってのが2009年以降は「別モノ」、そして純度高いのは2001年迄ってことが丸わかる。
「全体を決めるのにまず肩と靴から入る」
と語るがなるほど含蓄のある言葉だ。彼の幼少期から書き留めてある創作ノートが既にもろアートで、まあ、才能なんだねぇ、と感嘆する。
キャリア20年、それも年2回のコレクション・・どれほどの闘いだろうか。アントワープ6の中でも実のところ生き残ったのはマルタンマルジェラだけだったが、そんな彼も去って久しい。ドキュメンタリーとしては平坦だが彼の足跡と、ファッション業界の「気配」を充分感じることができた。
