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事故物件 恐い間取りのRenのレビュー・感想・評価

事故物件 恐い間取り(2020年製作の映画)
2.5
Jホラーなるものに一切明るくない状態で鑑賞。このジャンルで観たことある作品は『CURE』『回路』『残穢 ~』くらい。でも今作の評価が低い理由くらいは分かりました。

じめ〜っと、じわ〜っと、いや〜なトーンで迫り来る感じかと思いきや意外とおばけがしっかり映ってきてくれる。その割にジャンプスケアも少なく、怖いのがイヤなJホラー初心者にも優しめ?

なるほど、これなら「おばけ」の話として本当にあるかもしれないな....と期待を抱かせておいて、4軒目の物件でぐちゃぐちゃになる感じ、一周半まわって面白くなかった!多くの人が低評価を付ける理由のほとんどが終盤30分にあることは想像に難くありません。
次はどんな恐怖が来るんだとボルテージが上がってきた(そんなに上がってないけど)ところで、トンデモバトル映画へシフトチェンジ。というか「お前誰だよ」ってなりませんでした?いや、おばけに対する恐怖が「お前誰だよ....」から来るのは分かりますが、この場合やっていることがSFなので、「お前誰だよ」が恐怖でなく困惑になってしまっている。
そして色々な人が都合良く来すぎ。

そもそも全体を貫く軸が「事故物件に住む」ことだけなので(一応松原タニシのキャリアを追うストーリーでもありますが、それはメインではなく味付けと捉えるべきでしょう)、物件が変わるたびにストーリーがリセットされ、一つひとつの恐怖がぶつ切りだったことも入り込みづらかった理由です。
2軒目の回想シーンでのバイオレンスは割と好き。

亀梨和也の無気力で考え無しなキャラクター作りと、次第に巻き込まれていく演技は良かったです。ただ奈緒さんは、こういう巻き込まれ被害者よりも、サイコパス加害者のほうが似合うような表情をしている気がしてなりません。無理して怖がろうとしているのが画面越しにもちょっと分かってしまい、適役だったとは言いづらいかも。
高田純次のフリは分かりやすすぎて面白かったです。曲者を曲者役で起用するキャスティングセンス。
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