なっすん

ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-のなっすんのレビュー・感想・評価

3.2
綾野剛×北川景子のベストコンビ。アウトローな役が綾野剛はよく似合う。

“安楽死”をテーマとする倫理観を問われるダークな内容と、狂人じみたドクター、テンポ良さそうな内容を思わせる予告を見て楽しみにしていた映画。
見てみると、決してつまらない内容でも退屈でもないのだけれど、ベターなストーリー展開で順番通りに進んでいった印象。勘のいい人ならデスの正体も想像がついてしまう。

ドクターデスへ依頼した親族たちのような立場を経験した人がこの映画を見たらどう写るのだろうか。
殺人は決して許されないものとしても、安楽死というグレーな部分をストーリーのなかで掘り下げてほしかった。
2時間近いストーリーのなかで、薄い内容を伸ばし伸ばしにした印象はどうしてもついてしまい、
ドクターデスをただの猟奇的連続殺人犯として取り扱うのではなく、バックボーンを描いたり、理由のない殺人はさせないといった安楽死へのプロフェッショナルを貫いてもらえたら、あんまりブレなかったのかなあと。思いました。
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