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ストリートダンサーのmaroのレビュー・感想・評価

ストリートダンサー(2020年製作の映画)
4.0
2024年日本公開映画で面白かった順位:5/32
  ストーリー:★★★★★
 キャラクター:★★★★★★★★★★
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★★★
映画館で観たい:★★★★★★★★★★

インドのダンス映画『ABCD』シリーズ第3作目(なんだけど、『1』と『2』は日本では配信されておらず未鑑賞)。
インド映画でまさかのダンス映画というある意味意外な作品。
でもこれがメチャクチャ面白かったのよ!
もうね、「ナートゥ」を生み出した国は違うなと。
圧巻のダンスパフォーマンスに身も心も持って行かれました(笑)

インド映画って、ただでさえ歌と踊りが入るよね。
だから、別にダンス映画にしなくても踊りは観れるよなあと思ってたから、わざわざダンス映画にしてくるところに意外性を感じたわけ。

そんな本作の見どころは、フィジカルの強さから繰り出されるダンスパフォーマンスの数々!
タイトル通り、基本的なスタイルはストリートダンスなんだけど、インド映画らしい独特な振り付けがあったり、マジックと掛け合わせたイリュージョンがあったり、中国雑技団かと思うような複雑な技があったり、クラシックバレエの要素があったりと、もうダンスという枠組みを超えたショーだった。
僕はダンスをやったことないので、個々の動きがどれほどすごいのかわからないけど、視覚的なインパクトはもう一目瞭然!

最後のダンスバトル大会なんて開いた口が塞がらなかったから。
床に横一列でうつ伏せで並んで、その状態から順番に跳ね上がって、その背中の上を駆け上がって高所から着地する人がいるとかどんな技だよって。
しかも、この大会って『ピッチ・パーフェクト』シリーズ(2012-2017)のアカペラバトルみたいに交互に技を披露していく流れでものすごくかっこいい!
その上、みんな体の鍛え方がハンパじゃなくて眼福すぎる!
男性はみんな腹筋がエイトパックだし、女性もほどよい筋肉がついてて、動きがダイナミックに見えた。

話の8割はダンスだったけど、ストーリーがわかりやすいのもポイント。
もともとライバル同士でいがみ合っていた2つのチームが、ある目的のために手を組み(しかもインド人チームとパキスタン人チームという間柄)、史上最強のパフォーマンスを披露するっていう構図が、孫悟空とベジータのフュージョンみたいでハマる(かめはめ波を思わせる振り付けもあったw)。
まあ、大会の途中で所属チームを変更していいのかってツッコミはあるけど(笑)

あと、特徴的だなと思ったことが2つ。
1つ目は、これインド映画なんだけど舞台がロンドンっていうね。
『RRR』(2022)でも描かれているけど、インドとイギリスの関係性からして、けっこうめずらしいなと思う。
イギリス人はまた嫌なやつとして描かれていたけど(笑)

2つ目は、主人公のサヘージ(ヴァルン・ダワン)とヒロインのイナーヤト(シュラッダー・カプール)、家がすんごい広いのよ。
家族についての描写があまりないので、親が何をしている人なのかはわからないんだけど、インド人でイギリスに住み、それでいてダンスやる人ってとんでもない金持ちしかいないってこと、、、?

そんなわけで、観る者すべてを魅了するダンスパフォーマンスはぜひ映画館で観ていだきたいっす!
最初はダンスばかり見せられていることに「これインド映画じゃなくてよくね?」って感じたけど、そのダンスがあまりにも素晴らしくて、どんどんハマっていくのが自分でもわかるから。
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