せんな

のぼる小寺さんのせんなのレビュー・感想・評価

のぼる小寺さん(2020年製作の映画)
3.8
月並みだけど、「青春っていいな…!」と思える作品でした。

一口に「青春」といっても色々な形があると思います。
部活に捧げる青春、全力で恋する青春、はたまた何もしない青春もあるかもしれません。
この映画で描かれていたのは「誰かを見つめる」青春なのかな、と感じました。

ただただまっすぐに、上だけを見つめて壁を登り続ける小寺さん。
そんな小寺さんを見つめ続ける近藤くん。
四条くん、ありかちゃん、梨乃ちゃん。
小寺さんを見つめることを通して、それぞれの視点で、ちょっとだけ前に進む4人が見られて、彼らがとても愛おしくなりました
中でも特に伊藤健太郎さん演じる近藤くん!無気力だった序盤から、小寺さんと出会って徐々にアツくなっていくところ、小寺さんに惹かれていくさまが若さあふれるまっすぐさで、とても良かったです
小野花梨さん演じるありかちゃんも印象に残りました。若干の狂気が見え隠れするも、写真を通して小寺さんを見つめる姿が可愛らしかった…!

「一生懸命見てんだよ」アイドルファンの男子生徒が近藤くんに放った言葉。
「誰かが必ず『ガンバ!』って言ってくれる」クライミング部の先輩の言葉。
とても印象に残る言葉でした
たとえ人と違うことだとしても、何かに一生懸命になっている人全てを包み込む温かさを随所に感じました

ラストシーンは甘酸っぱすぎて頭を抱えました…! なんだこのふたり可愛すぎる

青春模様にときめいて、元気になれる素敵な映画でした
せんな

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