タッくん弐

3年目のデビューのタッくん弐のレビュー・感想・評価

3年目のデビュー(2020年製作の映画)
3.4
ひらがなけやきとして欅坂46のアンダー扱いだった彼女たちが今や日本を代表するアイドルグループとして世間を席巻

運営の方針はもちろん重要な要素ですが、何よりメンバー個々人の性格、苦労した経験、リーダー佐々木久美氏の素養

そういった要因がファンの求めている姿と一致して、今や押しも押されぬ人気者集団と化したのではないかと予想します

何よりみんな本当に仲良しそうであるのがテレビの画面越しにも伝わり歌を忘れたこの小生にすら届いてます、届いてますよ

メンバー同士のことを考え、日向坂46というグループのことを考え、太陽のような体育会系の明るさで苦難を乗り越える姿

見た目の華やかさのみでは決してやっていけないアイドルという職業を懸命に務める彼女たちにポッくんグイグイ来ています

思うに淘汰されていく刹那的な存在である理由として、いくら努力しても報われない境遇や環境で腐る少女らが大多数

幼き小鳥たちはその重さに耐えきれなくなって恋という名の禁断の果実を食しその儚い青春を散らすのです

しかし今回の彼女らが幸運なのは元よりその真面目さ、つまり不器用さが我々の感情移入に大変な効力を発揮する訳です

そんなことはどうでもいい、にぶちゃんが笑ってくれるならオレは自民党本部にだって火の玉BOY

ひよたんが微笑んでくれるだけでボキの青春の馬は猛り、ワクチンだって人中に射たれても泣かない

サッカー通の影山さんと夕暮れの校庭で語り合いながらインサイドパス練、苗字で呼んだら「ゆうかだよ⁉︎」って言われたい

素朴感が失われるときはいつか必ずやって来ます、けれどそのときが来ても従来のアイドル像を打ち砕き、新しいスタンダードとなる姿に期待

こさかながオススメするならソニー損保、そのまま連帯保証人のお願いされても断れる自信など皆無

ミホワタナベがバスケで培った部長魂を遺憾無く発揮している様は胸を打つものがあり、見えないところの努力を感じます

そして劇中幾度となく流れるかとしちゃんの涙を想うだけで小生は…小生は、黙して何も言えぬが伝えたい涙の数だけ強くなれるよアスファルトに咲く花のようにと

もうなんかむしろ加入したい

ときめきが消せやしない
いま、あなたに伝えたい
タッくん弐

タッくん弐