タッくん弐

映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)のタッくん弐のレビュー・感想・評価

3.4
今作の素敵なところは合奏の素晴らしさを音楽の向き不向き関わらずわかりやすく伝えようとした点

好きこそ物の上手なれと先人が残した言葉が響く内容となっておりまして、どんなにのび太氏の奏でる縦笛の旋律が不確かなものであろうとも

それもきっと大切なメロディーの一角、楽しんで音を出すことが重要なのだと気付かせてくれる素敵な出逢い、いい朝8時といった印象でした

例年の作品と比較し、多少友情や泣かせる演出は鳴りを潜めた様子はございましたが昨今の過剰な感動運動から一歩抜け出したような試みを感じ取れたので個人的にはよろしかったと思われます

しかしオチの部分の不自然さや、各所に見られる映画オリジナル登場人物たちのキャラクターの弱さ、はたまた音楽がテーマである今作なのにあまり印象的な曲がなかったあたりが悔やまれます

うまくいけば先日のワンピースよろしく、老若男女問わず引っ張ることも可能だっただけにその点残念に感じました

楽器パート分けでは何故か普段バイオリンを練習しているしずかちゃんがパーカスで、スネちゃまがバイオリン担当なのも原作ファンからすると少々解せず

細かい設定が普段の土曜日夕方から楽しみにしている小生からすると大事にして頂きたいところでもございます

厳しい意見を小生如きがツラツラ述べましたが近年のコロナ禍での公開延期を振り返るに

毎年春先にこうやって変わらず劇場公開して下さるシンエイ動画の皆さん並びに各所関係者のおかげで安心して鑑賞することが出来ます

是非子供達のためにも、そして海援隊よろしく少年期から抜け出せぬ小生のような不憫で大っきいお友達のためにも

これからもずっと途切れることなく制作を続けて頂きたいと願います

劇場版でジャイが活躍すると高確率で泣くのは最早さだめ

ときめきが消せやしない
いま、あなたに伝えたい
タッくん弐

タッくん弐