おりん

ザ・コールのおりんのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・コール(2020年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

我らを守ってくれるのは、いつでもオンマ(母)の愛。そう…思ってたんよ…。
サイコスリラーにファンタジー要素をひと匙🥄な映画。

最初、思ってたやつと違うなあって感想だったんだけども、まぁ、ね、最後までとにかく見ていただきたい。めちゃ良い。終わりが良い。ひどすぎて(褒め言葉)良い。裏切りに次ぐ裏切りです。


主人公ソヨンの家の電話は、時代を超えて1999年に繋がっています📞
1999年、ソヨンの家にはヨンソクとその母親が住んでいました。ヨンソクはなにやら、義理の母親から虐待されている様子。電話しながら仲良くなっちゃうソヨン28歳とヨンソク28歳。を見る私28歳(どうでもいい情報)
ヨンソクは火事で亡くなるはずだったソヨンの父を救い出してくれます。病気で長くない母、亡くなった父、暗く寂しい現実はあっという間に変わります。この現実が変わっていく様をビジュアルで表すのがすごいなぁと思いました。
さて、お父さんを取り戻したソヨンは幸せいっぱい。一方で、虐待される日々のヨンソクの救いは電話だけ。ある日、ソヨンが「かけ直して。」と言って家を空けてしまいます。たった半日電話できなかっただけで、「シーバル🤬」「クソ女」と罵るヨンソク。ヨンソクは精神を患っているよう。のちに境界性人格障害と発覚します。

ソヨンは、ヨンソクが母親に殺されることを突き止め、電話で警告します。
ヨンソクは事実だということを確認してから、「なんで殺した!」と叫びながら母親を殺してしまいます。母親いわく「大勢の人を殺すから」。この言葉が現実になります。次いで、母親の死体を発見したいちご農家のおじさんを殺害。
ヨンソクは「生まれ変わったみたい」に、豹変します。ヨンソクの女優さんの演技力凄すぎるし、顔も好き🥺

ソヨンはいちご農家のおじさんを殺したことを責め立てますが、ヨンソクは「なぜ捕まるか調べて」「父親を救った恩を忘れたの?」と。無視しようとするソヨン。
タイミングが悪いことに、1999年12月31日、ヨンソクの元に幼いソヨンと、ソヨンの父親が現れます。電話を無視されたことに腹を立てて、ソヨンの父親を殺害するヨンソク。現代では、ソヨンと父親はドライブをしていました。あっという間に幸せだった時間は失われ、サラサラと消えていく父親の姿。このビジュアルもすごいです。

「知ってる?ニワトリって頭を切った後も動くの。あなたのお父さんも同じだった。」
こんなやべえセリフ、見たことあります??
神経逆撫でサイコガールに、ソヨンちゃんもブチギレです。
ソヨンは12月31日の事故を調べ、ヨンソクを爆発する小屋へと呼び出しますが、この殺害計画は失敗に終わります。
ヨンソクは、電話越しに幼いソヨンの泣き声を聞かせます。そして、幼女に熱湯を…
(あ、顔には掛けないんだ…)(黙れ)

「今から誰がくるか知ってる?」
そう、ソヨンの母親です(あと警官も)。「母親嫌いって言ってたよね?」と。殺す気満々のヨンソク。
証拠品であるナイフをおじいさんから取り返したヨンソクは、証拠を隠滅します。ドラム缶でナイフを焼くってどうなの?意味あるの?と思ったけど、現実はまたビュンビュン変わり始め…
彼女は捕まっておらず、無期懲役にもならず、家に住み続けています。現代の家は冷蔵庫まみれ。家の中に死体を保存しているんですね。
趣味悪いわー。

1999年ではソヨンオンマ(母)がヨンソクと戦い、現時点ではソヨンとヨンソクが戦うという、すごい構図。
ソヨンに死が迫ったその時…!!ソヨンオンマがヨンソクもろとも二階から飛び降りました。

全てが終わったと悟ってソヨンは入院中のはずのオンマの元へ。でもそこには居ません。
お父さんのお墓に行き、泣き崩れている時に、オンマが!!!生きてたー!!!

やったー!平和が戻ったー!!
と思ったでしょ??っていう意地悪ラスト。痺れます。そうこなくちゃね。(おい)

「未来が変えられなくなる」
やべーぜ痺れるぜ。ラストが秀逸です。本当によくできてます。
おりん

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