古田新太という役者の
狂気と奥深さに圧倒される。
人は、取り返しのつかない
悲しみや怒りに触れたとき
その心の「空白」を
どうやって埋めれば良いのか?
ある命のケースを例に
自らに突き付けられた気がした。
狂気の暴走を止めたのは
これもまた、
かけがえのない「命」の犠牲。
ようやく、改心のハンドルを切った
主人公がつぶやいた一言…
「みんな、どうやって
折り合いつけてるんだろうな」
そして、ラストシーン…
慟哭の涙が沸き上がる。
古田新太が、憎い、痛い。
やがて…
苦しく、いたたまれない。
最後に…
たまらなく愛しくなる。
目の前にある大切な存在。
その人に、
今、出来ることを尽くそう。
誰の元にも必ず訪れるであろう
「後悔」の時間を
少しでも「幸福」に変えるために。