さよこ

空白のさよこのレビュー・感想・評価

空白(2021年製作の映画)
4.3
※2021年に試写会で鑑賞
※過去に鑑賞した映画の投稿が続きます🙏
※当時の鑑賞メモを観ながらのレビューなので薄味です。
ーーーーーーーーーーーーーーー

🎨全体の感想
監督の前作、ヒメアノ~ルのときも感じたんだけど、ちょっと壊れた人間を描写するの上手すぎるんだよな…仕草や目線、歩き方まで細かなところが凄くリアルで「こういう人いる…!!!」て思うことばかり。だから映画の枠を超えて現実味が凄い。

🎨タイトル
この映画のなかには色んな空白があって、父子の断絶された空白であったり、自分が気付くきっかけになるまでの空白の期間であったり。言葉足らずな誤解を積み重ねながら誰しも心の空白を抱えながら生きてるんだなと思って、タイトルが秀逸だった。

🎨価値感と感情
彼らを取り巻く人間たちの描写もリアルで「行き過ぎた正義」や「押し付けされた善意」が行き交って、正しい行いとは一体何だろうね…と考えさせられた。みんな不器用で、誰かに必要とされたいと願ったり、誰かのためにという建前でほんとは自分が善いことしてるって思いたいだけなんだよね。自己肯定感のために他人を利用してるんだろうな。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
⚠️この先、ネタバレあります⚠️
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

🎨古田新太
いわゆるDQNな親で、観ているのが正直しんどい。認知の歪みがひどいから『ホントのことを言え、そんなの信じねぇぞ』と自分のなかの幻想を過剰に守りがち。この父親と一緒に暮らすのキツかっただろうなぁ。

🎨藤原季節
途中まで小○恵介だと思ってた…!
あのフランクさが凄く良い味出してて、めちゃ好き。のちに藤原季節さんの作品をたくさん観るようになるんだけど『空白』がきっかけ。

🎨めちゃ泣いた
いや〜泣いた…泣いたよ…😭
中盤から後半にかけて5回は泣いた。お葬式のシーンで古田新太に頭下げながら言った台詞がほんとに『正しい親の姿』て感じで…泣いたよ…。毒親とは対象的なこの姿勢…やばい。

🎨その他、いろいろ
・初のkadokawa劇場キャンペーン当選!
・距離感近いおばちゃん苦手だなぁって思ったらそういうことか…きついなぁ。。。
さよこ

さよこ