せんな

護られなかった者たちへのせんなのレビュー・感想・評価

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)
4.5
凄い…
凄い映画を観た…
凄い…
凄い…!
観たあとしばらく放心状態になりました とんでもなく心揺さぶられた
面白かった、とか簡単に言える作品じゃないけど、心に強烈に残る素晴らしい作品だった

佐藤健の凄み。映画始まってからかなり長い時間、ほとんどセリフらしいセリフがなかったけど、それでも伝わる絶望や怒り、垣間見える心根の優しさ、静かながら利根という人物をしっかりと表しているお芝居だった

倍賞美津子さん素晴らしかった…冒頭数分だけで伝わる、カンちゃんと利根を優しく包み込むあたたかさ。
けいさんとカンちゃんと利根、3人のシーンがどれもすごく良くて。だからこそ、この物語の説得力が増したと思います。

そして何より清原果耶が圧巻でした…!怒りに燃える目の演技。この映画、実質彼女が主役では…?と思わせるくらいの存在感!これをおかえりモネとほぼ同時期に撮ってたの…?モネと今作の円山さん、あまりにも真逆の人物をどちらもとんでもない熱量で演じている。凄まじい女優さんだ

「そういう国に住んでいる」城之内の言葉と、「これは違う!みんな悪い!」という叫びが特に心に残った 殺された職員たちだって、善人ではないかもしれないけど、決して悪人ではない。こんなにやるせなくて辛すぎることが現実にも起きている、という事実があまりにも重くのしかかるセリフだった
「護られなかった方たちへ。」から始まる最後のメッセージも胸に響きました。
終盤の阿部さん演じる苫篠の「ありがとう。」には衝撃を受けた。とても印象に残るセリフでした

圧倒的なお芝居とストーリーに打ちのめされる、とても良い映画体験でした…!
せんな

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