りな

恋する寄生虫のりなのレビュー・感想・評価

恋する寄生虫(2021年製作の映画)
3.5
林遣都と小松菜奈という組み合わせに惹かれて、舞台挨拶付きで鑑賞しました。
ラブストーリーですが、SF?の要素が思った以上に多くてびっくりしました。そういう面ではとても新鮮だったとは思いますが、設定が極端なのと話のテンポが速くて、あまり入り込めないまま終わってしまったというのが正直な感想でした。なんというか、寄生虫がこの話のキーなのに、私にとってはその寄生虫がこの映画を邪魔してるとまで思ってしまいまったので、私には合わなかったのかなとは思います…。あととても重要な湖のシーンも、何となくセリフが胡散臭く感じてしまいました。
ただ、役者の演技は期待通り素晴らしく、やはり小松菜奈ちゃんが醸し出すあの雰囲気というか、不思議な魅力は本当に凄いですね。
あとは監督がMVを撮影されてきた方というだけあって、映像や色、カット一つ一つが本当に綺麗。特にドアの中から外にいるホットドッグ?を食べている小松菜奈ちゃんを見ているシーン、自転車に乗るシーン、青空と木をバックに2人を映したシーンがとても好きでした。あとはやはり最後のクリスマスツリーのシーン。あそこはなんかもう凄く綺麗で非現実的ですがそれがまた魅力的で。そういう意味で終わり方はとても良かったです。

舞台挨拶で井浦新さんが林さんと小松さんの青空と木をバックにしたシーンの話をしていて、あの2人と絶滅したと思われていたメタセコイアの木を同じ空間に入れたことの素晴らしさについて語られていました。あのシーン1つでそのような視点で観ることが出来るのかと感心したし、同じシーンを観てもそれぞれ感性が違うと感じる事も全く違うということが知れて、とても感慨深かったです。
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